株式と債券で異なる動きをしたときは、債券の見通しの方が正しい

バリュー株投資昨今では各資産はグローバルに連動して動きますので、1つの資産の動きを見ると他の資産の動きも大体予測がつきます。

例えば、株式が売られると、リスク回避の為債券が買われるなど。

通常はこのように各資産がある事象に対して「本来あるべき」動きをするわけですが、しばしばこのような「本来あるべき」動きをしない場合があります。

上記の例で言うと、株式が売られたにも関わらず、債券も売られるといった場合です。

このような場合には、株式と債券で先行きに対して異なる見通しを織り込んでいると考えられます。

そして、大抵の場合、債券が織り込んでいる見通しの方が正しいことが多いのです。

ここでは株式と債券の関係及び、なぜ大抵債券が正しいのかということについてご紹介します。

株式と債券で動きが異なるという意味

株式と債券の通常時の関係

株式と債券は概ね連動した動きをします。

リスクオン(皆がリスクを取りたがっている)の時には株式は買われ、債券は売られます。

逆に、リスクオフの場合には、株式は売られ、債券は買われます。

このように両者は基本的に異なる動きをすることが多いため、資産配分においても分散効果があると言われています。

株式と債券で動きが異なる場合

しかしながら、この両者がこのように素直な反応を示さない場合があります。

例えば、あるイベントが発生した時に、

株式が買われると同時に、債券も買われる

といったような反応です。

もしこのイベントがマーケットに対してポジティブであれば、株式は買われ、債券は売られるのが素直な反応です。

しかし、このケースでは株式マーケットではポジティブに捉えられる一方で債券マーケットではネガティブに捉えられたと解釈することができます(株式買い⇒リスクオン、債券買い⇒リスクオフ)

解釈が分かれると大抵債券の見通しの方が正しい

このように、株式と債券で解釈が分かれたとき、大抵の場合債券側の解釈の方が正しいという結果になります。

上記の例で言うと、債券のリスク回避的な解釈が正しく、その後株式が売られるということですね。

株式と債券で見方が分かれることはしばしばありますが、経験上そのようなときはまず債券側が正しいという前提に立つ方が無難です。

特に、株式マーケットが調整(もしくは暴落)する前は、必ずと言っていいほど債券マーケットがより早く反応しています(つまりその直前に金利が下がります)

この両者のかい離は、うまく使うとリスク管理に大いに役立てることができます。

債券側が正しい理由

ここでの大きな問いは、解釈が分かれたときになぜ債券の方が正しいのか?ということではないでしょうか。

この背景には株式運用者と債券運用者それぞれに特有な気質のようなものがあります。

株式運用者の特徴

株式運用者は概して楽観的です。

歴史的に株式は上昇し続けてきているため、基本的に株は上がるという立場に取る人が多いです。

なので、解釈が難しいイベントなどが発生したとき、とりあえず楽観的に見るという癖のようなものが株式運用者にはあります。

例えば、決算発表があった時に、

  • 内容が悪い⇒材料出尽くしで買いだ!
  • 内容がよい⇒もちろん買いだ!

といったようなところでしょうか(ちょっと極端な例ではありますが)

このように一見するとアホ丸出しな楽観的なバイアスのかかった判断をする癖のようなものがあるため、往々にして株式マーケットは解釈を間違えるのだと思われます。

債券運用者の特徴

株式運用者に比べ、債券運用者は概してネガティブ現実的です。

そもそも債券側の人間には楽観的になる必要性もないため、きわめて冷静にマーケットを見る目を持っています。

特に、債券の運用に関してはマクロ経済の見通しが非常に重要になってくるため、大局的にマーケット全体を見る目というのは明らかに債券側の方が優れています。
(逆に株式側は個々の企業を見る目に優れています)

このような特性の違いから、株式と債券で見方が分かれた時には、債券側が大抵正しいという結果になると解釈されます。

まとめ

株式と債券で同じ事象に対して異なる反応をしたとき、大抵は債券側の見通しが正しいです。

その背景には、

  • 株式運用者には楽観的なバイアスがある
  • 債券運用者は現実主義者かつはマクロ経済の見通しに優れる

といった特徴があります。

もちろん中にはマクロ経済に強い株式運用者、楽観的な債券運用者もいますが、全体的には上記のような特徴がみられるということです。

そのため、株式と債券で異なる動きをした場合には、

まあ今回も債券が正しいだろう

という立場に立ったほうがよいということになります。

特に株式が買われているのに金利は下がっているという場合には、株式の楽観に対する債券のアラームとみることができます。

このような場合には、一度冷静になって債券が発しているアラームの意味を冷静に考えてみることをおすすめします。

(※注)株式運用者が債券運用者よりも劣っているというわけではなく、マーケット全体の見通しという点に関しては債券側に軍配が上がることが多いという話です。念のため

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