外国株式への投資を考える際には、
為替をヘッジして投資してしまえば為替を気にする必要はなくなる
この各国の為替と株価との関係は、
もちろん国による差はありますが、大まかには先進国の場合、
ここではこのようなメカニズムが発生する背景とリターンへの影響
先進国では為替が弱くなると株価が上がる理由
先進国では、自国通貨が弱くなると株価が上がる傾向があります。
理由としては、自国通貨安とともに輸出競争力が強まるからです。
つまり通貨安は外需の増加により経済を活性化し、
多くの先進国が、
特にリーマンショック後の時期はこの傾向が顕著に現れました。
ぼろぼろになった経済を立て直すために各国とも壮大な金融緩和を
先進国は株式リターンと通貨リターンが相殺される
この通貨が安くなると株価が上がるという関係は、
例えば日本から米国株への投資を考えます。
米ドルが安くなると米国株が上がります。
つまり日本から見ると、米国株部分はプラスなのですが、
要はリターンが相殺しあってくれるのです。
もちろん両者のリターンは一致するわけではないのでどちらかの部
新興国では為替が弱くなると株価が下がる理由
一方の新興国では、先進国と逆の動きが起こります。
自国通貨が弱くなると株価も下がるのです。
その理由は大まかに以下の2点です。
- 新興国の脆弱性
- インフレリスクの上昇
新興国の脆弱性
先進国に比べると、新興国のファンダメンタルズは脆弱です。
そのため、自国通貨が売られる時というのは、
例えばブラジル経済がやばいと認識されれば、
ここが基本的にファンダメンタルズがしっかりしている先進国との
インフレリスクの上昇
インフレが長期に渡り比較的安定している先進国に比べ、
そのため、
もちろんインフレを退治するには短期金利を上げればいいのですが
つまり、
少し話がそれましたが、
つまり、通貨安がインフレリスクにつながり、
加えて、上記のようにインフレ率が実際に上がってくると、
そして金利の上昇は経済を減速させ、株価を下落させます。
まとめると、
新興国は株式リターンに通貨リターンのレバレッジがかかる
先進国の場合には、
既に述べたように株式リターンと通貨リターンは同じ動きをする傾
株式リターンがいい時は為替のリターンもいいため、
一方、株式リターンが悪い時は為替リターンも悪くなり、
つまり新興国株式への投資は、
新興国株式へ投資する際には、
特に「何とか危機」というようなリスク回避的な環境時には、
先進国でも株式と為替の両方が売られることもある
ここで述べたことは一般論的な話で、もちろん例外もあります。
その最たるものが特定の国や地域を対象とした危機が起こった場合
以下わかりやすい例を2つご紹介します。
ヨーロッパ債務危機
ヨーロッパ債務危機とは、
信用リスクはギリシャからイタリアやスペインといった大国にも飛
先進国では、一般的に通貨安は株価の上昇要因となるのですが、
なお余談ですが、
BREXIT
BREXITは2016年にイギリスがEUからの離脱をかけて国
事前予想でも票は拮抗していましたが、「
しかしながら、大方の予想に反してBREXIT(
だたこの時は短期的には株式と通貨が両方売られる形になりました
またBREXITを投資家が冷静に受け止めるようになるにつれ、
まとめ
以上まとめると、傾向として
- 先進国では通貨が下落すると株式は上昇する
- 新興国では通貨が下落すると株式も下落する
という関係性があります。
そのため、先進国に投資する時と、
特になんとかショックのようなイベントが発生すると、
新興国株式へ投資する際には是非注意すべき要因になります。