有名なのは投資銀行、コンサルティング会社などの激務高給な業界ですが、世の中にはそれ以外にも様々な会社があります。
ここでは「世界一タフな職場を生き抜く人たちの仕事の習慣」という本から、外資系企業の種類とそれぞれの特徴をご紹介したいと思います。
ここで挙げられている外資系企業は以下の4つです。
- 外資系金融
- 外資系コンサルタント
- 外資系IT
- 外資系メーカー
1、外資系金融
- 給料が高く、エリートも多いので、銀行のフロントサイドに勤めるバンカーと呼ばれる人々は調子に乗っている
- ゲスになるほど仕事ができる不思議な世界であり、求められる期待値も高いため、繊細な人間には向かない
- 銀行⇒証券⇒投資信託⇒保険といった順番に、謎の階級制度がある
フロントの人々はプライドが高い
1については概ね同感です。
外資系金融の中でもフロント(お金を稼いでいる部署)の人々は基本的にプライドが高く調子に乗っている人が多いです。
まあ人間大金を手にすると性格まで変わってしまうことがままあるため、ある意味致し方ないことなのかもしれません。
繊細な人には向かない
2つ目のゲスになるほと仕事ができるはちょっと言い過ぎですが、確かに清廉潔白でやっていける環境ではありません。
どこかで汚れることが必要である仕事ではあります。
そういった意味で繊細な人には向かないというのは、その通りだと思います。
セルサイドからバイサイドへの階級制度
3つ目の階級制度については、正直あまり実感がありません。
ただし、社会的に証券より銀行の方が立場が上であり、証券業が徐々に銀行に侵食されてきているという現状はあります。
また、証券会社と投資信託(運用会社)の関係性で言うと、給料が高く仕事も忙しいのが証券会社、給料は証券会社より低いけど労務環境には恵まれているのが運用会社といった違いがあります。
また、証券会社は運用会社にリサーチなどのサービスを提供するため、スキルやリサーチ力は運用会社より証券会社の方が優れていると言われています(もちろん個人差は大きいです)
ただそもそも証券会社と運用会社に求められるリサーチのスキルは異なるため、一概に比較することは難しいです。
外資系コンサルタント
- クラスに1人はいた、スカしてとっつきにくい人たちの集合体
- 激務のため、メンタルや体を壊す人が多く、2~3年で辞めてしまう人がほとんど
- 外資系コンサルの中でも謎の階級制度がある(ボストンコンサルティングの方がアクセンチュアより偉いなど)
とにかく弁が立つ
1つ目については、すかしてとっつきにくい人もいましたし、理屈やで議論には絶対に負けないというような人も多いです。
自分に自信があり、弁が立ち、(強引でも)他人を説得する力がある人が多い気がします。
基本的には頭脳明晰な人が多いです。
メンタルを壊しやすい
2つ目のメンタルを壊しやすいのはその通りではないかと思います。
コンサルは基本激務のため、心身を壊す方は多いです。
また、メンタル関連では、燃え尽き症候群に陥る人も見かけます。
どうしても仕事中心の生活になってしまうため、どこかで緊張の糸が切れてしまうようです。
特に30代に多い印象があります。
外資系コンサルの格
3つ目の格については、確かにブランドというのは存在します。
2強はマッキンゼーとボストンンコンサルティングですが、国内では野村総研や日本総研などもブランド力があります。
違いという意味では、得意分野の相違が挙げられます。
例えばボストンコンサルティングは戦略コンサル(会社の事業をどうするかなど)に強いですが、アクセンチュアはITコンサル(システムの導入など)に強いです。
外資系IT
- 金融、コンサルに比べると気のいいエリートの集まり
- のっているIT企業であれば、金融、コンサル、監査法人などから様々な人材が集まってくる
- スーパーエンジニアレベルになると社会的なコミュニケーション能力をちょっとおいてきちゃった人が多い
- そんなエンジニアもほとんどが結婚しており、奥さんが激カワというミラクルが起こる
気のいいエリートの集まり
確かに金融、コンサルに比べると、気のいい人が多いです。
ただ、これは外資系ITの人が気がいいというよりは、金融、コンサルにはよくも悪くも特殊な人が集まっているので、それに比べると普通の人が多いというのが実態ではないでしょうか。
スーパーエンジニアのコミュニケーション能力
多分優秀なプログラマーを指しているのではないかと思われます。
確かに超優秀なプログラマー(つまりソースコードを美しく速く書ける)にはコミュニケーションに難がある方がそれなりにいます。
ただし、プログラマーにも一定レベル以上のコミュニケーション能力は求められるので、コードが書けるだけでは現実的には厳しいです。
極端な例ですが、ビルゲイツやマークザッカーバーグをイメージしてもらえるとわかりやすいかと思います。
奥さんが激カワというミラクル
これはちょっとわからないですねえ。
ただスーパーなエンジニアで高給取りという属性が好きな女性には何人かお会いしたことはあります。
外資系メーカー
- のっているIT企業に入れなかった人が集まる
- IT企業に比べればのんびりしており、仕事の変化の速度も遅い
- 大手に入れば福利厚生がしっかりしている
- 景気の影響を受けやすく、大規模なリストラが行われることがある
のっているIT企業に入れなかった人
これはちょっと言い過ぎでしょうか。
確かにそのような人もいるかと思いますが、割と普通に外資系メーカーに就職する人多いです。
昨今では外資系メーカーの勢いが強いので、より就職する人は多くなっているのではないでしょうか。
IT企業に比べればのんびり
これは一般論としてはその通りですね。
IT企業よりメーカーの方が平均的にはのんびりしています。
ただもちろん企業による格差は大きく、IT企業でもそこまで忙しくない会社もあれば、激務のメーカーも存在します。
この辺りは森だけではなく木も見た方がいいでしょう。
大手では福利厚生がしっかり
これも企業によりけりですね。
日系と外資系では、日系の方が一般的には福利厚生は恵まれています。
ただし、外資系でも福利厚生がしっかりしており、住宅手当が手厚かったり、シックリーブといって病気の時に使える休暇が年20日くらいあったりと手当てが充実している会社もあります。
また傾向としては小規模の会社より大手の方が福利厚生がしっかりしています。
景気の影響を受けやすく、大規模なリストラが行われることも
景気の影響を受けるのは日系も外資系も同じです。
ただ傾向として、日系の会社は景気が悪くても雇用を維持しようとし、外資系の場合にはリストラするということはあります。
この辺りが日系と外資系のメーカーの競争力の差にもつながる要素です。
全体的な所感
外資系の企業というと、外資系の投資銀行やコンサルを真っ先に想像してしまいますが(私だけでしょうか?)、実際にはメーカーなど日本でもなじみの深い会社が存在していることにはっと気づかされます。
外資系の企業は実力主義で、すぐリストラをするというイメージがありますが、その程度の度合いは会社によりまちまちで、各業界の特徴を冷静に見る必要がありそうです。
例えば日本IBMは、かつてはほとんど日本メーカーと同等かそれ以上の研修や福利厚生制度を持っていましたが、その後大規模なリストラも実施され、現在はかなり状況が変わっているのではと想像します。
おそらく将来的には、外資、日系の違いがどんどん縮小し、あまり違いを語ることに意味がなくなっていくのではないかと想像しています。
外資系OLは見た! 世界一タフな職場を行き抜く人たちの仕事の習慣