これまでいくつかの会社、部署を経験してきましたが、働き方や企業文化、残業時間は会社、部署により多種多様です。
単純に残業時間という意味では、0時間~100時間超まで経験してきました。
ここではそれらの経験を踏まえ、一体何時間くらいの残業時間がちょうどよいのか個人的な主観を交えて勝手に考察してみます。
便宜的に以下のように残業時間を分けて考察していきます。
- 0時間
- 0~50時間
- 50~100時間
- 100~150時間
- 150時間以上
残業0時間(ちょっと物足りないゾーン)
残業0時間というと、とてもうらやましいと思われるかもしれません。
しかしながら、実際に残業時間0を経験すると、必ずしもそうとは言えませんでした。
まず、残業時間0というのは、残業がないだけでなく、基本的に定時の間もあまりやることがないという状態が多いです。
そのため、定時がくるまではなにがしかの方法で時間をつぶさなければいけません。
また、たいしてやることがなくても、サラリーマンという職種上、何かに取り組んでいるということをアピールしなければなりません。
大したことをやっていないのに、大したことをやっているかのようなアピールをする、この矛盾に耐えなければいけないのが残業時間0というゾーンの宿命なのではないかと思います。
個人的には残業0の頃は仕事のやりがいもあまりなく、組織からも必要とされていないような感じがしてあまり心地よいものではありませんでした。
もちろん仕事以外に生きがいを持っている人にとっては、バラ色のような働き方でしょう。
残業0~50時間(ワークライフバランスゾーン)
おそらく、プライベートと仕事とのバランスがとれる、そこそこやりがいを持って仕事に取組みながら、プライベートな時間も十分に持てるというのがこのゾーンではないでしょうか。
ある程度の残業をすることで、何か重要なことをやっているような気になることもできます。
また、残業代もそこそこ入ってきて、金銭的な余裕も生まれてきます(残業代が出る会社の場合ですが)
月の残業時間が50時間だとしても、せいぜい1日2~3時間残業すればいいだけの話です。
体力的にも余裕をもって日々仕事に取り組むことができるでしょう。
そこそこ仕事をしている感を持ちながら、ワークライフバランスも大切にできるという意味で、この0~50時間という残業時間はスイートポイントなのではないかと個人的に思います。
残業50~100時間(仕事にやりがいゾーン)
残業時間が50時間を超えてくると、そこそこハードになってきます。
このレベルになると、平日は基本的に仕事だけという状態になるでしょう。
しかしながら、仕事が楽しくて前向きに取り組んでいるという人にとってはそれほど苦にならないでしょう。
毎日4時間残業をしても、睡眠時間は十分にとれます。
また、休日出勤もしなくてもまだ回せるレベルでしょう。
自分の仕事にやりがいをもっている人、仕事こそが自分の生きがいだという人にとっては充実した日々が送れるゾーンといえそうです。
仕事が好きでないのにいやいや働いている人にとっては、ちょっとしんどいゾーンかもしれません。
残業100時間~150時間(体力消耗ゾーン)
残業が100時間を超えてくると、景色が一変してきます。
私も残業100時間超までは経験したことがありますが、大体どのような生活になるかというと、
- 朝6時半起床
- 朝7時に出発
- 朝8時に出社
- 夜10時に退社
- 夜11時に帰宅
- 夕食を摂って風呂に入って夜12時
- 30分の休息をとって12時半に就寝
こんな感じです。
またこの生活に加え、休日出勤もパラパラと入ってきます。
率直にいって1日の自由時間が30分というのは継続不能な状態です。
こんな生活が続くはずもなく、残業時間が100時間を超えると、仕事の内容とかやりがいとかはどうでもよくなって、とにかくなんでもいいから休みが欲しいという状態になります。
絶対にこなせないとまでは言いませんが、もってせいぜい2、3か月くらいかなというのがこのゾーンの感触です。
残業150時間以上(デスゾーン)
はっきりいってカオスです。
1日8時間働くと、大体月160時間の労働になりますので、単純に一か月で二か月分働くことになります。
幸いにも私自身は月に150時間以上の残業というものは経験したことがありませんが、経験したことのある知人で、無事に済んだ人を見たことがありません。
例えば、突然耳が聞こえなくなった、声が出なくなった、道端で倒れて運ばれた、急性腸炎で運ばれた・・・など
決して彼らは貧弱だったのではなく、むしろパワフルで優秀な人達でした(だから150時間超も残業ができたのでしょう)
このゾーンは人間としてまともに生きていけるレベルを超えているので、もし今の職場がこのゾーンなら即辞めることをお勧めします。
心身を壊してしまったら本末転倒です。
決して仕事のために生きているのではないことを胸に刻みましょう。
これだけ残業しないと回らない職場というのは、既に組織として崩壊しています。
終わりに
どの程度の働き具合が心地よいかは人それぞれですが、やはりサラリーマンというものは働かされているという意識の強い職業のように思います。
今後より働き方が多種多様化し、個々人が自分の心地よい働き方を能動的に選べるような社会に少しづつでも変わっていくことを切に願っています。