世の中には本当に様々な業界、会社があります。
社会人になった頃、あいつの会社は楽そうでいいなー、とか激務なのに残業も出なくて大変そうだなーとか会社・業界によるあまりの違いに社会の理不尽さを感じた覚えがあります。
一般的には激務度と給料は比例すると考えられていますが、世の中はそんな単純ではありません。
この激務度と給料を考慮することで、より自分に合った会社を探すことも可能になります。
ここでは、このような激務度と給料の関係を述べた「転職の赤本」と共に私の意見をご紹介します。
激務度と給料で分ける4つのカテゴリー
「転職の赤本」は、基本的には転職に関するノウハウが載っているのですが、その中で給料と激務度で4つのカテゴリーを作り、それぞれに該当する業界をマッピングしています。
4つのカテゴリーはそれぞれ
- 激務高給
- 激務薄給
- 特権階級
- ラクチン低給与
です。
上2つが激務に属し、1番目と3番目が給料が高い業界になります。
つまり、一番割に合わないのが2番目の激務薄給、一番おいしいのが3番目の特権階級となります(あくまで激務と給料という軸の話です)
それでは、それぞれの特徴を見ていきます。
激務高給ゾーン
- その名の通り仕事はきついが、それに見合った給料がもらえる業界
- 自分の業績がよければ高い給料がもらえるが、わるいとクビになるリスクが高い
- 激しい競争にさらされる弱肉強食の世界
- 代表的な業界は外資金融・コンサル、広告・TV、不動産販売など
ここは割とわかりやすいタイプですね。
外資金融、コンサルなどは、パフォーマンスによっては数千万、場合によっては億単位の収入ももらえることがある業界です。
一方で長く務めることが難しく、基本的に短期集中型で稼ぐ業界です。
基本的には男女問わず肉食系の人が多く、やるかやられるかの世界。
そのため、いわゆる「いい人」には向かない業界でもあります。
正直広告とテレビについては、特権階級ゾーンでもいいのではと個人的には思いますが、ここでは激務高給となっています。
どのみち高給という点は間違いないですね。
激務薄給ゾーン
- 仕事はきついが給料は安いというわりに合わない業界
- 新規参入が容易で利益率が低く、高い専門性も求められないことが多い(ゆえに長時間労働でカバー)
- 一方で、人に感謝されたりやりがいのある仕事も多く、給与以外の要素で働く人も多い
- 代表的な業界はTV制作会社、アパレル、ITなど
一般的に最も割に合わないとされるゾーンです。
いわゆるブラック企業が属するのはここになります(もちろんすべてがブラックなわけではありません)
代表的な業界には入っていませんが、介護業界や保育士などもこのゾーンに入ってきます。
また、IT業界に関しては、確かにブラック企業もありますが、労務管理をしっかりし、むしろホワイトと言える会社もあります。
つまり玉石混交ですので、個別の会社を精査する必要があると言えます。
特権階級ゾーン
- 仕事は楽だが給料はいいというおいしい業界
- 新規参入が厳しく、利益率が高く、専門性も高い(ゆえにそれほど働かずとも給料がいい)
- 代表的な業界はたばこ、不動産ディベロッパー、航空・海運など
一番おいしいと言えるのがこのゾーン。
人間みんな楽して稼ぎたいですよね。
ただこのゾーンの難点は、おいしさが割と知れ渡っているので、入社が難しいということです。
たばこ業界しかり、航空業界しかり、おいしさゆえに入りにくい業界が並んでいます。
某航空会社に至ってはおいしすぎる(福利厚生や年金が手厚すぎる)あまり破綻するというとんでもない惨劇もありました。
ここで述べた以外にも、通信業界も基本的には忙しさの割にはおいしい業界と言えます。
ラクチン低給与ゾーン
- 仕事は楽だが給料も安いというそれなりのゾーン
- 年功序列で安定していて倒産しにくいのが特徴
- 代表的な業界は元国営インフラ企業、公務員、食品メーカーなど
実は非常に人気があるのがこのゾーン。
給料はそこそこで仕事は大変でなく、会社も安定している。
まさに結婚相手にはぴったりな業界です。
ただ一方で、あまり面白みのない人が多いのもこの業界の特徴の1つ(偏見が混じっているかもしれませんが)
よくも悪くも安定志向で、事なかれ主義、争いよりも平和を好む草食系なタイプにぴったりの業界と言えます。
イケイケで世界を変えようなどど考える若者が間違ってこの業界に入ってしまったら、転職は必須です。
まとめ
以上、激務度と給料の関係をご紹介しました。
実際のところ、会社にはカルチャーというものがあります。
そしてそのカルチャーと合う合わないというのが、その人の仕事人生の幸福度の大半を占めます。
つまり合う会社であれば天国ですが、合わなければ地獄となります。
なので、実際の会社の選択においては、上記のようなカテゴリーで自分はどこがあっているのかをしっかりと考えて会社を決める必要があります。
もう一度言いますが、合う会社に入れれば天国ですが、合わない会社は地獄です。
是非会社選びの参考にでもしてみてください。