私は、セミリタイアするには、十分な資産が必要であると長年思ってきました。
しかしながら、年と共にその考えが変わってきました。
仮に十分な資産がなくとも、稼げるスキルを持っていれば、セミリタイアは可能です。
つまり、セミリタイアに必要なものは、十分な資産もしくは稼げるスキルのいずれかです。
そういった意味では、スキルがあれば若くてもセミリタイアは可能であると言えます。
十分な資産を築くのには時間がかかる
いわずもがなですが、十分な資産があればセミリタイアすることができます。
以前当サイトの記事でも紹介しましたが、その時はざっくり5000万程度というのがセミリタイアの最低ラインでした(もちろん年齢や家族構成、求める生活レベルにより必要額は変わります)
5000万円貯めるのにかかる時間
この5000万円という数字、考えてみるとかなり大変です。
例えば毎月堅実に5万円ずつコツコツ貯金して、ボーナスで20万円貯金すると、年間で80万円貯まります。
これを30年続けて2400万円です。
30年といったらサラリーマン生活も終盤に入っているでしょう。
それでも5000万円には遠く及びません。
高給取りで、毎月10万円の貯金が可能で、ボーナスで100万円貯金したとすると、年間220万円貯まります。
このペースでいけば約23年で5000万円が貯まります。
23年と言えば、多くの人は40代半ばから後半の年齢です。
このケースでもやはりセミリタイアまでには相当な時間がかかると言えます。
株式などのリスク性資産で運用すればもっと増やすことも可能かもしれませんが、もちろん元本を割り込む可能性もあります。
そう考えると、十分な資産を構築してセミリタイアするというのはかなり高いハードルのように感じられます。
現実的には、長年会社で働き、有利な早期退職制度などを活用してようやくセミリタイアができるというケースが多いのではないでしょうか。
稼げるスキルがあれば若くてもセミリタイアできる
一方で、ポータブルで需要のあるスキルを持っている場合、資産がなくてもセミリタイアは可能です。
なぜならそのスキルを使って自由な働き方を選ぶことができるからです。
自分の好きなことを好きなようにやって、お金を稼ぎたくなったらそのスキルを使って稼ぐ、そんな生き方が可能になるかもしれません。
以下のの記事で紹介した英会話講師などが典型的な例です。
彼の場合は英語学習という需要がある限りセミリタイア生活を続けることが可能だと思います。
このように、十分な資産がなくとも、需要のあるスキルさえ持ち合わせていれば、若くしてセミリタイアすることが可能であるというのがこのところの考えの変わってきたところです。
若くしてセミリタイアするには戦略が必要
上記のように、若くても稼げるスキルさえあれば、セミリタイアは可能です。
ただし、稼げるスキルというのは限られています。
そのため、スキルを使ってセミリタイアするためには、早いうちから戦略的にスキルを習得する必要があります。
例えばセミリタイアを志しながら、銀行や政府系の機関といった大したスキルのつかない特殊なスキルが身につく業界へ行ってしまったら計画倒れに終わります。
あくまでも汎用的なスキルが身に付く業界へ身を置くべきです。
もしくは、自分で稼ぐすべを若いうちから身に着けてしまうかです。
いずれにせよ、若くしてセミリタイアをし、自由な生活をするにはそれ相応のスキルが必要ですので、この辺りは早いうちから戦略的に取り組んでいく必要があります。
学生のうちから取り組んでいければ理想ですが、20代であればまだまだ可能性は十分ではないかと思います。
逆に40代以降の中年になってしまったら、もう一つの資産によるセミリタイアを目指した方が無難です。
理想は資産とスキルの両方を持つこと
上記のようにセミリタイアをするには、十分な資産を築くか、稼げるスキルを身に着ければ可能です。
ただし、一番良いのは、この両方を持ち合わせていることです。
つまり、稼げるスキルがあり、かつ資産もあるという状態が最強です。
そもそも資産が十分にある時点で、スキルすら使う必要はなくなるかもしれません。
もしなにかの拍子に資産が減ってしまっても、スキルを活かして稼げばよいのです。
このように、セミリタイアする際には、この両者がそろっているとリスクヘッジの意味も込めてより頑健な人生が送れます。
スキルが先で、資産は後からついてくる
このような状態に持っていくために大事なのは、まずはスキルを習得することです。
稼げるスキルを習得し、それで実際に稼ぎます。
そして稼ぎの内のいくらかは資産運用に回します。
これを繰り返していくと資産額が年々増えていきます。
そして、ある程度の年月が経つと、十分な資産が貯まり、スキルもあるという状態に持っていくことができます。
ここまでくると、後は人生自由にし放題です。
ただし、この状態に持っていくまでにはかなりの時間が必要かもしれません(稼ぎの大きさと、働き方に依存します)
若ければスキル、中年以降は資産を狙う
このように両方を狙うのが理想ではありますが、現実には難しいかもしれません。
シンプルに考えれば、もしまだ若いのであれば稼げるスキルを身に着けることに注力し、中年以降であればそれなりの給料をもらっているはずなので、資産の蓄積によりセミリタイアを目指すのが無難です。
もちろん中年の方が新たなスキルを身に着けることは否定しませんが、いかんせん習得能力は若い方が高いため、その辺りのハンデは乗り越える必要があります。