今回はセミリタイア後のポートフォリオを考えてみます。
これまでに各資産の期待リターンとセミリタイア時に必要な額を算出してきましたが、ここではそれらの数字をベースに、実際にセミリタイア後のポートフォリオ案を考えてみます。
前提条件
各資産の期待リターン
各資産の期待リターンはこれまで算出してきた数字を使います。
ここで再掲します。
コスト控除後 期待リターン |
|
国内債券 | 1.2% |
国内株式 | 4.7% |
外国債券 | 2.0% |
外国株式 | 5.5% |
J-REIT | 4.7% |
外国REIT | 5.5% |
新興国債券 | 4.0% |
新興国株式 | 7.5% |
セミリタイア後の収益
セミリタイア後は投資収益のみで生活するとします。
この際に必要なおおまかな額は以下の記事で算出しています。
この記事では、最低5000万、できれば1億欲しいというのが結論ですので、ここでは5000万の場合と1億の場合の2パターンのポートフォリオを考えます。
セミリタイア資金1億円のポートフォリオ
セミリタイア時の資金が1億円の場合、必要な収益率は3~5%程度です(過去の記事より)
上記の期待リターンをベースに、3~5%の収益となるポートフォリオを考えます。
期待リターンとリスク、相関係数があれば、リスク・リターンの観点から最適なポートフォリオを算出できますが、ここではそんな複雑なことをせず、資産分散を図りながら目的の収益を達成するポートフォリオをざっくり考えます。
以下が資金1億円のポートフォリオ案になります。
[pieChart title=”資金1億円のポートフォリオ”]
[‘資産’, ‘ウェイト’],
[‘日本債券’, 20],
[‘外国債券’, 20],
[‘新興国債券’, 10],
[‘日本株式’, 10],
[‘外国株式’, 10],
[‘新興国株式’, 10],
[‘J-REIT’, 10],
[‘先進国REIT’, 10],
[/pieChart]
[pieChart title=”資産別”]
[‘資産’, ‘ウェイト’],
[‘株式’, 30],
[‘債券’, 50],
[‘REIT’, 20],
[/pieChart]
[pieChart title=”地域別”]
[‘資産’, ‘ウェイト’],
[‘国内’, 40],
[‘外国’, 40],
[‘新興国’, 20],
[/pieChart]
このポートフォリオの期待リターンは3.8%です(コスト控除後)
年間380万円の収益が期待でき、税控除後でも300万強の収入になります。
特定の資産に集中することなく株式、債券、REITにバランスよく配分し、地域の分散も効いており、それなりに安心できるポートフォリオではないでしょうか。
セミリタイア資金5千万円のポートフォリオ
資金5千万の場合、目標とする収益は5~8%です。
そのため、1億の場合に比べ、かなりリスクをとったポートフォリオにする必要があります。
以下が5千万の場合のポートフォリオ案です。
[pieChart title=”資金5千万円のポートフォリオ”]
[‘資産’, ‘ウェイト’],
[‘日本債券’, 0],
[‘外国債券’, 0],
[‘新興国債券’, 0],
[‘日本株式’, 10],
[‘外国株式’, 30],
[‘新興国株式’, 30],
[‘J-REIT’, 10],
[‘先進国REIT’, 20],
[/pieChart]
[pieChart title=”資産別”]
[‘資産’, ‘ウェイト’],
[‘株式’, 70],
[‘債券’, 0],
[‘REIT’, 30],
[/pieChart]
[pieChart title=”地域別”]
[‘資産’, ‘ウェイト’],
[‘国内’, 20],
[‘外国’, 50],
[‘新興国’, 30],
[/pieChart]
このポートフォリオの期待リターンは5.9%です(コスト控除後)
年間300万円弱の収益になります。
税控除後では240万弱程度です。
月20万円で生活するというイメージになります。
やはりこれだけの期待リターンを得るには、それなりにリスクをとる必要があります。
地域はそれなりに分散されていますが、資産別では債券はなく、株とREITのみです。
このポートフォリオだと、そこまで安心できず、セミリタイア後もハラハラしそうです。
セミリタイア後にマーケット変動のリスクから逃れるには、やはりそれなりの資産が必要ですね。