昨今ではインデックスファンドの低コスト競争のおかげで、安価にインデックスファンドへ投資することができるようになってきました。
しかしながら、現在登場しているインデックスファンドは為替ヘッジ無しが主流であり、為替ヘッジありは置き去りにされてしまっている状態です。
為替ヘッジというのは、シャープレシオ(運用効率)を上げるうえで非常に有用なのですが、一般的にはあまり知られていないように思います。
低コストインデックスファンドの確認
まずは、低コストインデックスファンドのラインナップを確認します。
たわらノーロードシリーズ
信託報酬(%、税抜き) | |
たわらノーロード 日経225 | 0.195 |
たわらノーロード 先進国株式 | 0.225 |
たわらノーロード 国内債券 | 0.15 |
たわらノーロード 先進国債券 | 0.2 |
たわらノーロード 国内リート | 0.3 |
たわらノーロード 先進国リート | 0.35 |
どれも素晴らしい低コストのインデックスファンドですが、外国資産は全て為替ヘッジなしです。
<購入・換金手数料なし>シリーズ
信託報酬(税込み) | |
ニッセイJPX日経400インデックスファンド | 0.3348% |
ニッセイTOPIXインデックスファンド | 0.3132% |
ニッセイ国内債券インデックスファンド | 0.162% |
ニッセイ外国株式インデックスファンド | 0.2592% |
ニッセイ外国債券インデックスファンド | 0.216% |
ニッセイJリートインデックスファンド | 0.3618% |
ニッセイグローバルリートインデックスファンド | 0.486% |
たわらノーロードシリーズと比較すると若干コストは高いですが、それでも十分コストは安いです。
そしてこちらも残念ながら為替ヘッジ型のインデックスファンドは存在しません。
為替ヘッジ型がある低コストインデックスファンド
ここでは、範囲をもう少し広げてSMTシリーズ、Funds-iシリーズの中で為替ヘッジありのインデックスファンドを紹介します(eMaxisシリーズは該当なし)
信託報酬(%、税抜き) | |
SMT グローバル債券インデックス・オープン(為替ヘッジあり) | 0.5 |
SMT 米ドル建新興国債券インデックス・オープン(為替ヘッジあり) |
0.6 |
野村インデックスファンド・外国株式・為替ヘッジ型 | 0.55 |
野村インデックスファンド・外国債券・為替ヘッジ型 | 0.55 |
野村インデックスファンド・新興国債券・為替ヘッジ型 | 0.6 |
野村インデックスファンド・外国REIT・為替ヘッジ型 | 0.55 |
たった6本だけです。
その内4本が野村アセットで、Funds-iシリーズは為替ヘッジ型という意味ではよく頑張っていると思います。
それにしてもSMTシリーズやeMaxisシリーズ、Funds-iシリーズや上記の新しいインデックスファンドを合計すると数十本にもなるのに、その中で為替ヘッジありが6本はあまりにも少なくないでしょうか。
為替ヘッジの有効性
何度か当サイトでは主張していますが、為替リスクというものは本質的にリターンを生むものではないため、私は極力排除したいリスクと考えています。
もちろんヘッジコストの高いような局面においては、コストとリスクの見合いでヘッジをしないという選択肢もありますが、現在のラインアップでは為替ヘッジできる商品自体が限られています(最低限はありますが、運用会社間の競争が生まれるような状況ではありません)
また、数字は載せていませんが、ヘッジありの場合、残高も少ないファンドが多く、繰り上げ償還のリスクも付きまといます。
是非為替ヘッジの有効性を理解し、他のインデックス投資家の皆さんも少しづつ為替ヘッジありへの投資を増やしてくれると有り難いことこの上ないです。
為替ヘッジ型のラインナップの充実。低コスト化を熱望
今後は是非為替ヘッジ型のインデックスファンドのラインナップの増加と、コストの更なる低下を期待したいと思います。
たわらノーロードシリーズや<購入・換金手数料なし>シリーズは為替ヘッジ型の販売は行わないのでしょうか。
もし既存のファンドと同じコストで為替ヘッジ型を販売してくれるのであれば、うれしいことこの上なしです。
新興国株式などは、為替ヘッジを行うことは難しいかもしれませんが、せめてドル円の代替ヘッジだけでもしてくれると使える武器が増えてとてもありがたいです。